7月24日水曜日のゼミで輪読の担当をしました。
今回はそのご紹介です。
書籍
『Health Communication in the 21st Century, Second edition』
輪読箇所
Chapter7 New Technologies and Health Communication
New Technologies and Provider-Provider Communication
■Email, Wireless/satellite Communication, and Electronic Records
・それぞれの特性
・ Electronic Medical Records
Eder and Wise(2001)は保健医療分野のビジネス活動のおよそ75%が情報の入手の操作であり、そのほとんどが紙媒体であると見積もった。
■Disadvantages of New Communication Technologies
・診察室でコンピューターを利用することがプロバイダーと患者のやり取りにどのような影響をもたらすかについてはあまり知られていないが、コンピューターを使って患者の情報を得ることは言語 的にも非言語的にも患者とのやり取りを減らす可能性がある。
・ ヘルスコミュニケーションの文献は、コンピューターの無い診察室でプロバイダーと患者の間におこりうる様々なやり取りの問題を記録してきた。
⇒コンピューターの導入は診察時のやり取りを一層複雑にして、問題のあるものにすると想定するのは合理的である。
・ プライバシーや機密性
Federal Trade Commision’s Fair Information Practices guidelines
HIPPAA
■Continuing Education
・ ウェブベースドの継続教育コース
多くがプロバイダーに自身のペースでコースを修了することを可能にし、中にはコースの終わりに 終了証をダウンロードできるようにしているものさえある。
“インターネットは高価な会議場や視聴覚教材の借用、旅費、施設やスタッフへの手数料を省き 非常に低価格で現在のCMEを提供する” (Whitten, Eastin, and, Coo, 2001)。
・ インターネットベースドの継続教育コースの種類や質はさまざまである(Kim, 1998)
New Technologies and Provider-Patient Communication
■On-Line Communication Technology and Provider-Patient Interaction
Physician Resistance
・ 医師はeメールやウェブベースドの媒体を使って患者と交流することにやや否定的である (Podichetty & Penn, 2004)。
・ eメールには医師患者間のコミュニケーションを促進する力があるが、多くの医師は患者のプライバシーやヘルスケアに関する心理社会的要素(対面でなければ判断して伝えらえないもの)を提供する力の衰え、医療過誤による訴訟の増加といった理由から伝統的な医師患者間の境界線を越えたがらない(Bovi, 2003; Houston, Sands, Nash, & Ford, 2003; Roter et al., 2008)。
Advantages of On-Line Provider-Patient Communication
・ 患者の78%が、医師とのオンラインコミュニケーションを対面コミュニケーションより好んだ(Sutton & Walker, 2007)
⇒Eメールの持つ非同期性という本質が、患者が健康についての関心を尋ねたり、伝えたりする時にその考えをまとめる時間を与えるので、理解のある患者になれる(Strasser et al., 2002)。
・ 伝統的なプロバイダー患者関係は新技術を利用する可能性を低くする可能性がある。
■Changes in Face-to-Face Provider-Patient Interaction Due to the Internet
・ 医師は多くの時間を患者がオンライン上で得てきた質問に答えることに費やしている(Sundar et al., 2011)。
・ 患者は自分たちの健康状態に関する補完的な情報を持ったウェブサイトを医師から勧められたいと思っている(Diaz et al., 2005)。患者は医師がインターネットから得た情報についての質問に答えてくれたり、問題に取り組んでくれた時により満たされるようである。
■Websites and Patient Access to Providers
・ 健康情報を提供するサイトへの商業目的のスポンサーがつくことへの懸念。
⇒健康に関するサイトによって歳入を増やすことは公衆衛生の向上より重要なのか?
■Telemedicine and Patients
・ 交流の大部分はプライマリケア医と専門医によって行われていて、患者はほとんど参加していないという報告がある(Turner, 2003)。
・ 患者はテレメディシンによる交流に満足している(Whitten & Buis, 2008)とす一方、Miller(2003)はテレメディシンでは非言語的キューが減るので主観性の失われたプロバイダー患者間の交流になるとしている。
■Managed Care Organization Efforts to Reach Patients Via the Internet
・ ケア管理組織の作るインタラクティブなサイト
消費者はそれによって自分にあった情報を得られが、ウェブ上の健康情報を強調する。
⇒実際のプロバイダーとのインタラクションには反している。
Witherspoon(2001)はHMOのサイトに専門家などへのeメールのリンクや掲示板、チャットルームが無いことを明らかにした。
New Technologies and Health Campaigns
■Tailoring Health Messages
・ 特定の集団に対する特定のメッセージ
ヘルスキャンペーンにおいて、人は個人的に関係のある情報により関心を持ち、このことは態度や行動の変容をもたらす重要な一歩目である(Kreuter et al., 2000)。
・ Kreuterら(2000)はメッセージが個人の明確なニーズを反映する時、それはよく考えこまれて作られる。そしてElaboration likelihood model(Petty & Cacioppo, 1981)によると、継続した態度や行動の変容に重要な前提条件である。
・ プログラミングプロセスのために作られるアルゴリズムによってターゲットとなる人と特定のメッセージを素早く結びつけることで、コンピュータープログラムはテーラードメッセージの開発を可能にした。
ディスカッション
・コンピュータによる特定のメッセージの理解の助けとして米国のHHSが手掛けるhealthfinderの話
・健康サイトにスポンサーがつくことをどう捉えるか。実際の所、スポンサーがつかなければサイトを運営していくのは困難である。現在はスポンサーを公表するというのが決められているので、あとは読み手がどう読むか、専門家が中立的にそのサイトを評価できるか。
・ネット上での交流でなくeメールを使うことの意味。
・医師と患者のeメールコミュニケーションは実際には医師にとっては大きな手間となりうる。
・Elaboration likelihood model=精緻化見込みモデル
私たち消費者は広告の持つ説得(この商品を買わせようという説得)に対して2つの反応がある。1つが中心ルートと呼ばれる、その広告が持つ内容を正しく理解し、検討するという反応。もう1つ周辺ルートと呼ばれる、広告の内容より起用しているタレントなどによって影響される反応。
看護師ではないけれども看護情報学を専攻している大学院生のブログ(というより研究備忘録?)です。看護情報といっても、実際には保健医療の消費者である私たち市民から医療者、専門家まで広く情報を扱っています。
2013年7月25日木曜日
夏休み前半
7月に入って授業も終わり夏休みに入ったわけで研究を進めるには十分な時間を得たのに研究メモを全然残せていません。
決して遊びほうけているわけではないのですが...遊んでるけど
とりあえず、自分の頭を整理するためにも今日こそは書きます。
7月に入ってからは前回このブログでメモした文献を学部の時のゼミで紹介しました。
その結果学部生にうまく伝わらない。私の訳や、日本語がわかりにくかったり、発表の仕方が下手ということが大きな問題にあるのは確かですが、それは置いといて、自分が当然と思っている知識が相手には当然ではないということです。
専門家と一般の人のコミュニケーションでもその点はよく指摘されるところだと思います。
ただし、このことは重々承知していることだったので驚きはしないのですが、問題はその先にあって、私がみんなに分かるように伝えられないということです。
分かりやすく伝えようと思い、そして実際その通りに行ったつもりでしたが、後から感想を聞くと面白いし勉強になったという半面難しくて分からないとこも多かったとのことでした。
これならわかるだろうという勝手な判断があらためて危険なものであると体で感じられたことはすごくありがたい経験です。また他にも率直な意見を聞くことができたので感謝しています。
続いて、札幌で開かれた医療情報学会看護部会へ中山先生と参加してきました。
看護系の学会は初めてで、他とはまた違った雰囲気があり面白かったです。
がちがちの看護系の話はまだまだ私には理解する力が及ばなく、難しかったのですが看護教育でのeラーニングの方の話は、ゼミでもそのような話があるので聞きやすかったです。
ただし、そのようなテーマは学会内での注目度は低い感じがあるようです(笑)
学会の終盤では石垣靖子先生の「看護を語る―つながりが看護を変える」を聞きました。
非常に丁寧にお話をされる先生で非常に聞きやすく、時にはコクッと意識が飛ぶ瞬間もあったのですが、それでもつながりのお話を経験や、様々な言葉を使ってしていたので面白かったです。
中山先生もすごくよかったとおっしゃっていました。ただしデジタルとアナログという言葉の使い方には気になったようでその点も私は学ばせていただきました。
続いて、戻ってきてからはゼミの研究発表だったので、ブログに書いて学部生にも紹介した例の文献をゼミの研究でも発表しました。
学部生からの意見を参考により発展させた形で紹介しました。
私はソーシャルメディアの利用点とソーシャルメディアの重要点というところを、あまり区別なく紹介しましたが、そこの違いとなるoverarchの指摘にはなるほどと思い、前回の投稿も直しました。
また、紹介した文献がシステマティックレビューだったのですが、ゼミの終わりにそのレビューされている文献の一つに研究室の先輩と仲山先生の論文が含まれていることをその先輩が教えてくださり、感動しました。
その方は後日修士の頃の論文まで私に送ってくれて、今後の研究への参考にも、モチベーションにもなり感謝しています。
続いてPPの会(Positive Psychologyの会)での発表があり、
Handbbok of Positive Psychologyからsharing one's storyを同じM1の方と分担して発表しました。
トラウマに対するwritingやtalkingの重要性を述べています。
私の発表の主な点は抑制とと開示、認知的プロセス、社会的プロセスの三つの視点からwritingやtalking最終的にはpositive psychoogyについてです。
ディスカッションではいろんな話(ポジティブ感情とネガティブ感情は独立している、男性の感情抑制は意図的、ポジ:ネガ=3:7、ポジティブ感情単語とネガティブ感情単語がどの割合で用いられるべきか、writing研究にはポジテティブバージョンがあるetc)が聞けて大変参考になりました。
最後に昨日が研究会の輪読担当でしたので発表しました。
新技術のもたらす保健医療提供者間のコミュニケーションや提供者と患者間のコミュニケーション、ヘルスキャンペーンに関する話をしました。
この点は別項でまとめようと思います。
昨日は同じM1の方の研究テーマに関するお話もあったのでいろんなご指摘はわが身に置き換えて聞いていました。
その点も忘れないようにして自分のテーマを明確にしていきたいと思います。
他にも統計で様々な分析をして学んだりとありますがこの辺にしておいて、
今後はまた文献や研究についての備忘録を作成していきます。
2013年7月8日月曜日
ヘルスコミュニケーションにおけるソーシャルメディア
ヘルスコミュニケーションにおけるソーシャルメディアの有用性のメモです。
今回も文献からです。
A New Dimension of Health Care: Systematic Review of the Uses, Benefits, and Limitations of Social Media for Health Communication[1]
保健医療の分野でもソーシャルメディアに関する文献が欧米を中心に増えています(日本の文献は…)
そこで現状を理解するためにも一度システマティックレビューを読んで整理しときたいと思います。
以下、概要
ソーシャルメディアの利用は保健医療の現場を含み、世界中で増え続けている。
KaplanとHaenleinはソーシャルメディアを次のように定義する。
ソーシャルメディアとは、Web2.0の概念的、技術的基礎の上に構築されたインターネットアプリケーションの集合であり、ユーザー生成コンテンツの創造と交流を可能にするものである。
また、彼らはソーシャルメディアはメディア的要素と社会的要素の二つの構成要素に分類することができるとしている。
メディア的要素とは、どの程度対同時生のあるコミュニケーションを実施できるのか、どの程度曖昧性や不確実性を減らすのかということを含むものである。
社会的要素はGoffmanの自己呈示(self-presentation)に基づくものであり、人は交流の中で相手が自分に対して抱く印象をコントロールしようとする目的を持つというものである。
ソーシャルメディア(social media)とソーシャルネットワーク(social networking)は混同して使われることが多いが、実際には同じものではない。
ソーシャルメディアはメッセージの伝達を行うコミュニケーションチャンネルとして働き、ソーシャルネットワークは双方向で直接のコミュニケーションである。
個人的特性とソーシャルメディアの参加には関係性があることが認められている。
ジェンダーや年齢はその要因となりうる。
保健医療の場でのソーシャルメディアの利用はWHOのtwitter利用から医療現場まで多岐に渡る。
異なるソーシャルメディアプラットフォームの形態や機能の相違を探るために、Keitzmannらは “social media ecology”を提唱した。
これは様々なソーシャルメディアプラットフォームから構成され、保健医療提供などの組織に対して異なる影響をもたらす7つの構築ブロックからなるハニカム構造になっている。
構築ブロックは以下である。(ハニカム構造の詳しい説明はこちら)
①同一性(identity):どの程度利用者が自分自身を顕にするか②会話(conversations):どの程度互いに交流するか③共有(sharing):どの程度コンテンツの交流するか④存在(presence):どの程度他者の利用を知っているか⑤関係性(relationships):どの程度互いに関わっているか⑥評判(reputation):どの程度他者の社会的地位やコンテンツについて把握しているか⑦集団(groups):どの程度コミュイティを形成しているか
このように、組織はソーシャルメディアの展望を認識し、理解した上でそれに適した戦略を立てる必要がある。同様に、 MangoldとFauldsは提供者とメッセージの消費者の関係性は変わってきていると強調した。このことは、オンラインヘルスコミュニケーションの妥当性と信頼性を維持するために提供者はある程度のコントロールを必要とするかもしれないということ示唆する。
現在、一般の人や患者、医療者や専門家におけるヘルスコミュニケーションに対するソーシャルメディアの利用やその利点、制限についての情報が不足している。
この論文の目的はその点と、先行研究に見られる現在のギャップを明らかにすることで今後の研究に指針を与えることである。これはソーシャルメディアがヘルスコミュニケーションの向上につながるかどうかを実証するためにも重要である。
PRISMAガイドラインに沿って98の文献を抽出した。
多くの研究はソーシャルメディアの中でもFacebookや、ブログ、Twitter、Youtubeの利用に関するものであり、トピックとしてはセクシュアルヘルスや糖尿病、インフルエンザ、メンタルヘルスがほとんどであった。
バイアスツール/質尺度の利用可能な方法論から、Downs and Black Instrumentが量的研究の質を評価するツールとして推奨されている。
質的研究に対する標準化された尺度は無いので、量的研究のみ(量と質のミックスを含む)評価した。
Downs and Black instrumentでは最高得点が32点になるが、本研究で対象となった研究の得点は3点から22点であった。全体的に得点が低かったのは、主に探索的研究と記述的研究が占め、介入研究が3つ、RCTが1つだったためである。
抽出した98の研究のうち40が量的、48が質的、10がミックスであった。
研究に見られるソーシャルメディア利用者は多岐にわたるが、年齢では11歳から34歳が多く報告されている。また、SNSは男性より女性が多く利用しているとする研究もある。
少数の研究が、ソーシャルメディアの利用者は所得が低いとしている。アメリカの研究では白人より黒人の方が利用していることを報告している。Chouらは人口集団は教育や人種/民族に関係なくソーシャルメディアにアクセスしていると結論づけている。
抽出した研究からヘルスコミュニケーションにおけるソーシャルメディア利用の主な7つ
・様々な症状に関する情報を提供すること
・医学的質問への答えを提供すること
・患者同士、患者と専門家の対話を促進すること
・患者の経験や意見に関するデータを集めること
・介入やヘルスプロモーション、健康教育に使われること
・スティグマを減らすこと
・オンライン相談を提供すること
ヘルスコミュニケーションにおけるソーシャルメディアに共通する(overarch)6つの利点
・他者との交流の増加
・より多く利用可能で、共有可能な自分に合った情報
・アクセシビリティの増加とアクセスの拡大
・ピア/社会的/情緒的サポート
・公衆衛生におけるサーベイランス
・健康政策への影響をもたらす可能性
ヘルスコミュニケーションにおけるソーシャルメディアの12の制限
・情報の信頼性の欠如
・情報の質の問題
・秘密性とプライバシーの欠如
・ネット上に個人情報を開示することへのリスク認識の不足
・不適切なアドバイスやコミュニケーションへのリスク
・情報過多
・自分の状況に合わせて適切に情報を利用できないこと
・特定のソーシャルメディアが他の物より行動変容により効果的かもしれない(?)
・健康に対する悪影響
・健康に対するリスク行動
・患者が専門家のもとへ訪れることを妨げるかもしれない
・専門家が患者との交流のために利用していないかもしれない
しかしながら、現段階での利用には制限がある。カナダの保健医療に関する女性専門家はWeb2.0が知識提供に有効的だろうと見ているが、扱う時間や技術的なスキル不足のために制限があるとしている。自己呈示や同時生の対面あるコミュニケーションへの親密性を向上させる今後の研究が専門家と患者のコミュニケーションを向上させるだろう。
他の研究では、オンラインの議論における専門家の知識共有行動を理解するためにソーシャルネットワーク分析を用いて、専門職間、組織間のつながりが強いことを明らかにした。
今後の技術発展は将来の保健医療の場でソーシャルメディアを利用する機会を増やす。だが、保健医療提供におけるソーシャルメディア利用の用途を最大にするためのトレーニングを患者にも提供者にも必要とする。
ヘルスコミュニケーションにおけるソーシャルメディアの役割を決めるためにも、より大きなサンプルサイズ、剛健な方法論が必要とされる。
ヘルスコミュニケーションに対するソーシャルメディアの研究の不足点と指針
・特定の集団におけるソーシャルメディアの影響
⇒十分なサンプルサイズを用いての評価が必要
・異なるソーシャルメディアアプリケーションの相対的な有効性
⇒RCTを用いての評価が必要
・ソーシャルメディアの持つ有効性への長期的な影響
⇒縦断研究を用いての評価が必要
・ソーシャルメディア利用によるヘルスコミュニケーションの質と信頼性を観察し、
高めるために一番適した潜在的なメカニズム
⇒実際にソーシャルメディアを用いての調査が必要
・オンラインの情報共有リスク、秘密性とプライバシーに対する影響、秘密性とプラ
イバシーを維持したまま利用者を効果的に教育するために最も適したメカニズム
⇒メカニズムの発展と相まってリスクと影響の調査が必要
・患者と専門家の関係を効果的に支えるソーシャルメディアの潜在的可能性
⇒支えるためにどのように利用できるかを評価することが必要
・コミュニケーションを高めるためのピアトゥーピアサポートの影響
⇒ピアサポートの影響を評価することが必要
以上、こんな内容でしたが、、、訳が全然できません(苦笑)。
英語の勉強もしなければなりません。
間違っている、または分かりにくい場所については誰か教えていただけるとありがたいです。
あと、単に訳すよりはもう少し、重要と感じたとこにしぼって書いてみた方が振り返った時に分かりやすいかもしれません。
この文献からも、データベースで検索するだけでも分かるのですが、やはりRCTのような介入研究は多くありません。なぜでしょう。まだまだ新しい領域(実際に、今回レビューした文献もほとんどがここ2年間のものだったと記述がある)ので研究デザインなどが難しいのでしょうか。
保健医療でのソーシャルメディアの利用による知識共有、様々なものの見方、自分に必要な適切な情報の探し方、選択する力(まとめて言えばヘルスリテラシー?)が得られると感じていますが、その理想の仮説の前に(それを検証するためにも)もっと明らかにしなければいけないことが多くありそう、、、
とかいろいろ考えてるうちに煮詰まってきました(笑)。
システマティックレビューを読んで整理するはずだったんですが、まだまだ実際にどのような研究が行われているかを知らないので考えが現実的に進まないのでしょう。
やはり、この夏休みはどんどん論文を読んでいきます。
[1]Moorhead SA, Hazlett DE, Harrison L, Carroll JK, Irwin A, Hoving C
A New Dimension of Health Care: Systematic Review of the Uses, Benefits, and Limitations of Social Media for Health Communication. J Med Internet Res 2013 Apr; 15(4):e85
2013年6月25日火曜日
Health2.0 and Medicine2.0
Health2.0とMedicine2.0の定義についてのメモです。
今週の看護情報学特論でこのHealth2.0とMedicine2.0についてプレゼンをしようと考えていたので、
以前、流し読みをしたDefinition of Health 2.0 and Medicine 2.0: A Systematic Review[1]を改めて読んでみました。
ただし、この領域は成長が著しく最新の情報を得ていくためにはもっと英語圏のブログを読み込む必要がありそうです。
以下、概要
2004年にティム・オライリーによってWeb2.0という概念を
ユーザー参加、開放性、ネットワーク効果によって特徴づけられる、より進歩した独特の
メディアである次世代インターネットを集合的に築く経済的、社会的、および技術的潮流の統合
として提唱した。
Web2.0の定義についても様々な見解があるが、Web1.0(第一世代インターネット)とこのWeb2.0の主な違いは、Web1.0の情報の流れが一方通行だったのに対し、Web2.0ではユーザー自身が情報を発せられるようになり、相互作用的になったところにある。
ただし、Web2.0がHTML言語のように既存の技術を基にしていることから、新世代インターネットではないという人もいる。
このWeb2.0の技術が保健医療の現場に持ち込まれるとHealth2.0が使われ、同様にmedicineとWeb2.0を掛け合わせたMedicine2.0を使う人もいる。
このHealth2.0やMedicine2.0には、例えばPatientslikemeやHello Healthがある。
たいていHealth2.0とMedicine2.0には実際には大きな違いは無いとされる。
この領域における今後の取り組みや研究のために定義を明らかにしようとしたところ、46の記述からよく挙げられる7つの話題を取り上げた。
その7つが以下である。
・患者と消費者 Patients and Consumers
・Web2.0/Technology
・医療者、専門家 Proffesionals
・ソーシャルネットワーク Social Netwoking
・保健医療提供の変革 Change of Health Care
・協同 Collaboration
・健康医療情報またはコンテンツ Health information or Content
Web2.0という言葉は頻繁に取り上げられ、33人の著者が定義の中で直接その言葉を用いており、Web2.0という考えを受容していることが分かる。一方、他の著者はWeb2.0は全く存在しないと述べている。Web2.0に対する著者の解釈はHealth2.0/Medicine2.0の定義に深く関わっている。
研究者たちはWeb2.0の意味を広く2つに分けた。
一つ目に、Web2.0とは技術発展の統合もしくは“mashing(マッシュアップのことか?)”である。
二つ目に、Web2.0とは人々にエンパワメントをもたらすユーザー生成コンテンツを持った、相互作用が重要となる新世代インターネットである。この二つ目の解釈においては技術やmashingはツールに過ぎず、Web2.0とは技術以上のことを意味する。
この二つの意味がHealth2.0/Medicine2.0に異なる意味をもたらす。
多くの定義が保健医療の提供における技術発展について言及する一方で、他の定義はHealth2.0/Medicine2.0とは保健医療の提供における新世代であると述べる。また、多くの定義が患者と医療者の関係に焦点を当てている。
Health2.0/Medicine2.0によって患者はソーシャルネットワークの利用や医療情報へのアクセスによって医療の場における役割を変えながら医療者と協同するとされている。
最後に、Health2.0/Medicine2.0は保健医療提供を変えると考えられている。だがEngelenによれば保健医療提供の根本的な変革はいまだ起きていない。
一般的にHealth2.0/Medicine2.0の定義は定義する者自身の視点によって行われており、このことは異なるステークホルダーのアジェンダによって定義は影響を受けうるということである。
それゆえ、今後の研究者は全てのステークホルダーを取り込み、それによって可能な見方や視点を含むことが重要である。
以上、こんな内容でした。
Limitationsの所では、今回の研究にあたってインターネット上の灰色文献gray literatureを多く扱ったところ指摘していましたが、そこに触れずしてHealth2.0/Medicine2.0について考察することはまず不可能でしょう。
厳しい審査がある科学的な論文と違って、ブログにはその人のモラルに頼る以上の制約が無いのは事実ですが、今や知見に富んだブログも多く存在しています。
結局論文にしても、ブログにしてもクリティカルに読むということに変わりありません。
Health2.0による患者、消費者の自主(積極)的な保健医療への参加や関わり、また患者や消費者同士のつながりがヘルスリテラシーを向上させるようなものになるのか今後も追っていこうと思います。
[1]Belt THVD, Engelen LJLPG, Berben SAA, Schoonhoven L. Definition of Health 2.0 and Medicine 2.0: A Systematic Review. J Med Internet Res 2010;12(2):e18
2013年6月20日木曜日
看護情報学特論メモ
先週で看護情報学特論の先生による講義が終わり今日からは学生のプレゼンです。
先週までのとこを少し振り返ってみます。
●保健医療における三つのコミュニケーション
医療者-医療者
医療者-消費者
消費者-消費者
研究を行ううえでも自分がどこに関心があるのかをはっきりとさせる必要がある。
私は医療者-消費者、消費者-消費者か。
●意思決定について
・医療選択における意思決定支援が重要となってきているが、
・医療選択における意思決定支援が重要となってきているが、
意思決定がうまくできた人は余後がよい。
意思決定支援の研究に関しては乳がんの研究が多くある。
その理由としては、数がおおいことや、急性のものに比べて時間がとれる、治療選択がある程度決まっているということがある。
・流行のアマゾンの1クリックで買い物できるというのは合理的意思決定が働いていない。
・リスクコミュニケーション
・ベイズ統計 事前確立をかける
・医療者はコミュニケーションにおいて上手く伝えるための鉄板方法があると思い込んでいたりするが、コミュニケーションは多様な人と多様な人の掛け合わせである。
・講義の一番前でうなずいている人ほど学習理解が伴っていなかったりするのは、批判的な見方や考え方が欠けているから(?)
・エビデンスは個別性に欠けているのか?
エビデンスは多数から出てくるものであるが、そのエビデンスを使って個人が考えることができるものである。その意味ではエビデンスとは個別性適応するものと言える。
・ランダムに起こる事象からたまたま何かが続くとそれを信じてしまう。
例、1/2の確率のギャンブルを始めたら勝ち続けた人は自分が強いと考えがち。実際には単なるビギナーズラック。実証するにはexcel関数で0、1をランダムに出すと分かりやすい。
・可能性のある選択肢を悪いとこばかり見てつぶさないのが大事
メリット、デメリットを挙げる
この場合これがいいとか悪いとか考えない
・生存率は99%という場合と、死亡率は1%という場合では、意志決定の結果が違ってくる可能性
→どちらも言うべきだという考えがある
・社会調査での質問方法など
例、あなたは安倍内閣を支持しますか、支持しませんか。
●Social media
・キュレーションとは?
自分に合った情報を取り出すことができる。情報と人を結び、さらに人と人のつながりをも生む。キュレーションのサービスとしてはGunosyなどがある。Content Management System。
facebookなどはその人がどのような過去を持つかがわかる。つまり相手の文化を知ることができる。
・アーカイブスの重要性。民主制。今後私たちが死んだ後のfacbookはどう残るのだろうか。
現在、死んだ後にメッセージを送るソーシャルメディアも出ている。
・アーカイブスの重要性。民主制。今後私たちが死んだ後のfacbookはどう残るのだろうか。
現在、死んだ後にメッセージを送るソーシャルメディアも出ている。
・lay knowledge
・lay epidemiology
・情報からものをみることで、思考様式が変わっていくこと「情報学的転回」(西垣,2006)
・1患者1カルテ。電子カルテは患者に見えることが必要。他職種の人が自分のカルテに記述を行っているのを見えることが患者の満足につながる=患者のための電子カルテ化。現在は医療者のための電子化。海外では患者ポータルなどがある。
・ICTを使った障がい者からチャレンジドへ!プロップステーション
・ICTを使った障がい者からチャレンジドへ!プロップステーション
●ヘルスリテラシー、SOCなど
・ヘルスリテラシーの向上方法はあるのか?
ほとんどエビデンスは無い。唯一言えるのが参加型プログラム。
・Nutbeam,2000の論文は読まれてるランキングがずっと1位
・アドボカシー→代弁する(ここに情報を得られず、健康になれない人がいますよ!)
・相対的貧困 所得50%以下の家庭 日本では15%位 先進国の中では高め
この15%のうち50%は母子家庭が占めている
・健康生成論 疾病 ←リスクファクター サルタリーファクター→ 健康
・Sense of coherence 首尾一貫感覚
1)わかる 2)できる 3)やるぞ (蛯名先生)
distress eustress
・ラザルスのストレス評価 1)ストレスかどうか2)対処可能か3)意味づけ
・SOCを上げるような介入=病気になってよかったといようなポジティブな考えを看護介入において成し遂げる
・Benefit finding
RCTを行い一方は毎日普通に日記つけてもらう、もう一方は毎日何かいいことを見つけて書いてもらう。後者のほうが回復は早いという研究。
RCTを行い一方は毎日普通に日記つけてもらう、もう一方は毎日何かいいことを見つけて書いてもらう。後者のほうが回復は早いという研究。
・ヘルスリテラシーは社会関係資本ソーシャルキャピタルの資源と言われている。
・健康や疾病という刺激に対してどう反応するか⇒学習に通ずる。2013年6月18日火曜日
科研費会議
昨日は科研費の会議でした。
会議ではWebサイト「健康を決める力」に追加するべき海外のヘルスリテラシーに関連したコンテンツのリストアップとその内容の整理を行いました。
私もヘルスリテラシーに関する多くのコンテンツをを見ましたがとても勉強になりました。
加えて、他の方々が同様にいろんなコンテンツについて報告してくださるので、さらに勉強になりました。世の中にはこんなにお得な会議があったのですね(笑)
これから「健康を決める力」をさらにイケてるサイトにするために私も一助となれるように頑張りたいと思います。
そしてその中で自分の研究に使えそうなものはどんどん取り込んでいきます。
それにしてもアメリカのWebサイトは非常に充実しているなあと改めて感じました。
ヘルスリテラシーという言葉一つ見ても(輸入した言葉ではあるものの)、向こうでは様々な形で世に発信されています。
日本ではいまだに一部の研究者の中の言葉のように思えます。
もちろん重要なことは言葉の中身であり、形骸化してしまっては意味が無いのですが、
やはり言葉があることで意識化することが簡単になります。
また、向こうでは実践が心がけられている所が素敵だと思います。
「ヘルスリテラシーってのがありますよ!」という紹介だけで終わることなく、「このツールをを使って実践してみましょう!」という働きかけがあります。
紹介だけで終わってしまえば、私たち一般の消費者も医療提供者も自分が何をする必要があるのか分かりません。
私自身もそうだったりするのですが、何かを紹介した時にそれに満足してしまい、具体的な話がなおざりにされることはよく見かけます。
といってもヘルスリテラシーに関する日本オリジナルの研究が少ないのも事実です。
これからの研究に期待していきたいと思います。
そして私自身も修士とは言え、やるからには自信を持って報告できるように頑張りたいと思います。
今月は看護情報学研究室の研究会のブログも担当して書いてます。
研究会にご興味のある方はぜひご覧下さい。
会議ではWebサイト「健康を決める力」に追加するべき海外のヘルスリテラシーに関連したコンテンツのリストアップとその内容の整理を行いました。
私もヘルスリテラシーに関する多くのコンテンツをを見ましたがとても勉強になりました。
加えて、他の方々が同様にいろんなコンテンツについて報告してくださるので、さらに勉強になりました。世の中にはこんなにお得な会議があったのですね(笑)
これから「健康を決める力」をさらにイケてるサイトにするために私も一助となれるように頑張りたいと思います。
そしてその中で自分の研究に使えそうなものはどんどん取り込んでいきます。
それにしてもアメリカのWebサイトは非常に充実しているなあと改めて感じました。
ヘルスリテラシーという言葉一つ見ても(輸入した言葉ではあるものの)、向こうでは様々な形で世に発信されています。
日本ではいまだに一部の研究者の中の言葉のように思えます。
もちろん重要なことは言葉の中身であり、形骸化してしまっては意味が無いのですが、
やはり言葉があることで意識化することが簡単になります。
また、向こうでは実践が心がけられている所が素敵だと思います。
「ヘルスリテラシーってのがありますよ!」という紹介だけで終わることなく、「このツールをを使って実践してみましょう!」という働きかけがあります。
紹介だけで終わってしまえば、私たち一般の消費者も医療提供者も自分が何をする必要があるのか分かりません。
私自身もそうだったりするのですが、何かを紹介した時にそれに満足してしまい、具体的な話がなおざりにされることはよく見かけます。
といってもヘルスリテラシーに関する日本オリジナルの研究が少ないのも事実です。
これからの研究に期待していきたいと思います。
そして私自身も修士とは言え、やるからには自信を持って報告できるように頑張りたいと思います。
今月は看護情報学研究室の研究会のブログも担当して書いてます。
研究会にご興味のある方はぜひご覧下さい。
2013年6月8日土曜日
eヘルスリテラシー
6月5日のゼミにおいて研究発表を行いました。
今後研究を行って行くにあたり、自分の興味はどう形成されてきたのか。
学部時代の関心領域として、行動変容、健康情報、ヘルスコミュニケーション、ヘルスリテラシー、ソーシャルネットワークなどがあり、修士を考える頃からICT(特にソーシャルメディア)が出てくる。
修士になってからは、行動変容というより意思決定、ソーシャルラーニング、情報の提供ではなく共有、加えて学習理論も重要になる。
一方的な専門家から消費者への情報提供ではなく、ソーシャルメディアによる人のつながりを利用した双方的な情報共有。
単に情報提供を変えるのではなく、私たち市民の学びの促進、ヘルスリテラシーの向上。
ではヘルスリテラシーを向上させるには?
消費者のオンラインでの学びの可能性。ソーシャルラーニング。
スライド共有サイトであるSlideShareにアップロードされたスライドSocial Media for Social Learning on Health and Medicine: eHealth Literacy and Navigating the Web for Wellbeing を見て面白いなと思いました。ヘルスリテラシーのことはよく耳にしますが、eヘルスリテラシーなるものが出ていたとは知らずまだまだ無知です。
そこで今回はこのスライド作成者であり、eヘルスリテラシーを提唱したカナダのトロント大学の先生であるCameron D. Normanさんの論文を読んだものを発表しました。
eHealth Literacy: Essential Skills for Consumer Health in a Networked World[1] eヘルスリテラシーとは電子媒体(インターネット)から健康情報を探し出し、内容を理解し、評価して、それを健康課題へ取り組み解決するために用いる能力である。
eヘルスリテラシーは伝統的リテラシー、情報リテラシー、メディアリテラシー、ヘルスリテラシー、コンピューターリテラシー、科学リテラシーの6つからなる。
これをNormanはLily Modelとして花に例えている。
6つのリテラシーが花びらで、eヘルスリテラシーが雌しべにあたる。
また、伝統的リテラシー、情報リテラシー、メディアリテラシーの3つを広く情報の質を評価する分析的モデル、ヘルスリテラシー、コンピューターリテラシー、科学リテラシーの3つを状況に応じた特異的モデルとしている。
eHEALS: The eHealth Literacy Scale[2]
eHealth Literacy2.0: Problems and Opportunities With an Evolving Concept[3]
文献
[1] Norman CD, Skinner H. eHealth Literacy: Essential Skills for Consumer Health in a Networked World. J Med Internet Res 2006a; 8: e9.
[2] Norman CD, Skinner H. eHEALS: The eHealth Literacy Scale. J Med Internet Res 2006b; 8: e27
[3] Norman CD. eHealth literacy 2.0: Problems and Opportunities With an Evolving Concept. J Med Internet Res 2011; 13: e125.
[4] Nutbeam, D. / Kickbusch, I. “Advancing health literacy : a global challenge for the 21st century” , Health Promotion International,15(3), 183-184, 2000
今後研究を行って行くにあたり、自分の興味はどう形成されてきたのか。
学部時代の関心領域として、行動変容、健康情報、ヘルスコミュニケーション、ヘルスリテラシー、ソーシャルネットワークなどがあり、修士を考える頃からICT(特にソーシャルメディア)が出てくる。
修士になってからは、行動変容というより意思決定、ソーシャルラーニング、情報の提供ではなく共有、加えて学習理論も重要になる。
一方的な専門家から消費者への情報提供ではなく、ソーシャルメディアによる人のつながりを利用した双方的な情報共有。
単に情報提供を変えるのではなく、私たち市民の学びの促進、ヘルスリテラシーの向上。
ではヘルスリテラシーを向上させるには?
消費者のオンラインでの学びの可能性。ソーシャルラーニング。
スライド共有サイトであるSlideShareにアップロードされたスライドSocial Media for Social Learning on Health and Medicine: eHealth Literacy and Navigating the Web for Wellbeing を見て面白いなと思いました。ヘルスリテラシーのことはよく耳にしますが、eヘルスリテラシーなるものが出ていたとは知らずまだまだ無知です。
そこで今回はこのスライド作成者であり、eヘルスリテラシーを提唱したカナダのトロント大学の先生であるCameron D. Normanさんの論文を読んだものを発表しました。
eHealth Literacy: Essential Skills for Consumer Health in a Networked World[1] eヘルスリテラシーとは電子媒体(インターネット)から健康情報を探し出し、内容を理解し、評価して、それを健康課題へ取り組み解決するために用いる能力である。
eヘルスリテラシーは伝統的リテラシー、情報リテラシー、メディアリテラシー、ヘルスリテラシー、コンピューターリテラシー、科学リテラシーの6つからなる。
これをNormanはLily Modelとして花に例えている。
6つのリテラシーが花びらで、eヘルスリテラシーが雌しべにあたる。
また、伝統的リテラシー、情報リテラシー、メディアリテラシーの3つを広く情報の質を評価する分析的モデル、ヘルスリテラシー、コンピューターリテラシー、科学リテラシーの3つを状況に応じた特異的モデルとしている。
eHEALS: The eHealth Literacy Scale[2]
eヘルスリテラシーを測る尺度としてeHEALSを開発し、その妥当性と信頼性を測定する。
対象はカナダの学生664名で、自記式質問紙調査による縦断的調査を実施。
結果は、因子分析によって1因子構造であること、内的整合性は妥当な値であること、再テスト法による尺度得点の相関係数は適当な値が得られた。
eHealth Literacy2.0: Problems and Opportunities With an Evolving Concept[3]
eHEALSへの妥当性が懸念されている。
eHEALSはバンデューラの自己効力感に基づいて開発された自記式ツールなので、もっと客観性のある尺度が必要とされる。
eHEALSが開発されたのは2006年次であり、当時はソーシャルメディアのようなWeb2.0的な考えが浸透していなかったので、このeHEALSはWeb1.0的な能力しか測れていない。
実はこの点はすでに当時早稲田の博士課程であった光武さんらによって明らかにされていました(文献:eヘルスリテラシーの概念整理と関連研究の動向)
光武さんらはeHEALSの日本語版開発も行っており大変勉強になりました。
ゼミでのディスカッションとしては、自記式ツールではない尺度の開発とはどのようなものがあるのかということが出ました。
バイオロジーの領域では客観的なデータを得られやすいが、ヘルスリテラシーなど人の能力?といったところの客観性を測るのは難しいのではないのか。
しかし、先生からのご指摘があったように、テストを実際にするというのが非常にわかりやすい例です。例えば、ネット上で実際に情報を見つけてもらうといったテストです。こういったヘルスリテラシーに関するテストについてもどのようなものがあるのか調べてみるのは面白そうです。
またヘルスリテラシーとeヘルスリテラシーの関係性も話題にあがりました。
eヘルスリテラシーはヘルスリテラシーに含まれているのではないのか。
あえて分けることの利点はどこにあるのか。
ヘルスリテラシーとeヘルスリテラシーの分けることへのメリットとしては、ヘルスリテラシーの概念の膨張を防ぐことができると言えます。
何でもかんでもヘルスリテラシーという言葉で説明しようとすれば、結局ヘルスリテラシーは何なのかあいまいになり、広大な概念を測定できるのかという問題も起こってくるかもしれません。
加えて、eヘルスリテラシーの開発された当時の時代背景というのも考慮して考える必要があると言えます。
ヘルスリテラシーの第一人者とも言えるNutbeam(2000年からHealth promotion internationalにおいてHealth literacy forumの開設[4])がヘルスリテラシーについて取り上げたあと、インターネットはどんどん発展しました。
そこでインターネットにおけるヘルスリテラシーの重要性に着目したのがNormanです。それでも当時はまだソーシャルメディアのようなWeb2.0的なところは広く一般に普及はしていませんでした。
そのためeHEALSの開発というのは重要な取り組みであったと思われます。
だが、今、それをそのまま使えるかと言えばそうではありません。
ICTの進歩は驚異的な速さで今もなお進んでいます。
つまりICTに関わる能力を測る尺度というのはそれにともなって常に発展が求められるということです。
この尺度は現代にあってない。
だから新しい尺度が必要である。
これは事実でしょう。しかし同時に、過去に開発された尺度から学ぶことは非常に大きいのも事実です。
まさに温故知新です。
実はこの点はすでに当時早稲田の博士課程であった光武さんらによって明らかにされていました(文献:eヘルスリテラシーの概念整理と関連研究の動向)
光武さんらはeHEALSの日本語版開発も行っており大変勉強になりました。
ゼミでのディスカッションとしては、自記式ツールではない尺度の開発とはどのようなものがあるのかということが出ました。
バイオロジーの領域では客観的なデータを得られやすいが、ヘルスリテラシーなど人の能力?といったところの客観性を測るのは難しいのではないのか。
しかし、先生からのご指摘があったように、テストを実際にするというのが非常にわかりやすい例です。例えば、ネット上で実際に情報を見つけてもらうといったテストです。こういったヘルスリテラシーに関するテストについてもどのようなものがあるのか調べてみるのは面白そうです。
またヘルスリテラシーとeヘルスリテラシーの関係性も話題にあがりました。
eヘルスリテラシーはヘルスリテラシーに含まれているのではないのか。
あえて分けることの利点はどこにあるのか。
ヘルスリテラシーとeヘルスリテラシーの分けることへのメリットとしては、ヘルスリテラシーの概念の膨張を防ぐことができると言えます。
何でもかんでもヘルスリテラシーという言葉で説明しようとすれば、結局ヘルスリテラシーは何なのかあいまいになり、広大な概念を測定できるのかという問題も起こってくるかもしれません。
加えて、eヘルスリテラシーの開発された当時の時代背景というのも考慮して考える必要があると言えます。
ヘルスリテラシーの第一人者とも言えるNutbeam(2000年からHealth promotion internationalにおいてHealth literacy forumの開設[4])がヘルスリテラシーについて取り上げたあと、インターネットはどんどん発展しました。
そこでインターネットにおけるヘルスリテラシーの重要性に着目したのがNormanです。それでも当時はまだソーシャルメディアのようなWeb2.0的なところは広く一般に普及はしていませんでした。
そのためeHEALSの開発というのは重要な取り組みであったと思われます。
だが、今、それをそのまま使えるかと言えばそうではありません。
ICTの進歩は驚異的な速さで今もなお進んでいます。
つまりICTに関わる能力を測る尺度というのはそれにともなって常に発展が求められるということです。
この尺度は現代にあってない。
だから新しい尺度が必要である。
これは事実でしょう。しかし同時に、過去に開発された尺度から学ぶことは非常に大きいのも事実です。
まさに温故知新です。
文献
[1] Norman CD, Skinner H. eHealth Literacy: Essential Skills for Consumer Health in a Networked World. J Med Internet Res 2006a; 8: e9.
[2] Norman CD, Skinner H. eHEALS: The eHealth Literacy Scale. J Med Internet Res 2006b; 8: e27
[3] Norman CD. eHealth literacy 2.0: Problems and Opportunities With an Evolving Concept. J Med Internet Res 2011; 13: e125.
[4] Nutbeam, D. / Kickbusch, I. “Advancing health literacy : a global challenge for the 21st century” , Health Promotion International,15(3), 183-184, 2000
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